Q3:キャリアカウンセリングに必要な基本的スキル
A3:キャリアコンサルタント面談で必要なスキルまとめて説明します。
初受検の方は面接試験の指針として、複数回受検の方はどこを重点的に練習すればよいのか参考にしてください。
■3つの傾聴
①傾聴(非言語表現)姿勢、視線、顔の表情等 →「マイクロ技法の"かかわり行動"」をご参照ください
②傾聴(言語表現)いいかえ、反映、質問等 →「マイクロ技法の"かかわり技法"」をご参照ください
③傾聴(かかわり方)受容、共感、一致(純粋)→「ロジャーズの来談者中心療法」以下を参照ください。
■来談者中心療法の3つの態度
①「受容」無条件の肯定的尊重 あるがままにCLをあたたかく受け入れて、尊敬心と思いやりを持ってCLにかかわること
②「共感」共感的理解 その人(CL)のされたことと、私(CC)のしたことがよく似ていて共感できるのでなくて、その人のしたことと、私の体験とは相当違うのだが、あるいは、違うが故に、その人と同じ価値観やものの見方、考え方、感じ方を共通に感じ合おうとして、丁寧に相手に伝え返していく
③「一致」(純粋) カウンセラーがCLの話に虚心(先入観を持たないで素直な心でいること)に耳を傾けながらも、同時に、自分自身の内側にも深く、やさしく、ていねいに、ふれながら、ふれながらしつつ、CLとともに進んでいく姿勢を保つことができていれば、CLのほうも安心して自分の内側にふれて、そのなかに深く入っていくことができます
■自己探索の支援
・経験の再現
「どんなやりとりがあったのでしょうか?」
「どんな話し合いがあったのでしょうか?」
「どんな思いで対応されたのでしょうか?」
など《ど活用》といいます
・気づきを促す
クライエントの問題の背景にある感情、思考(自己概念)をCL自身が把握できるように促す(伝え返す)」
「CL:整理解雇をしてきて胸にしこりのような物が残りました」
「CC:整理解雇されてきて、しこりのような物が残ったとはどんな感じですか?」
または「CC:整理解雇されてきて、しこりのような物が残ったとはどんな気持ちですか?」
・意味の反映
経験の再現によってCLの考え方、信念、価値観が現れること
「CL:私は人事部長として解雇通達する立場ではありますが、彼らやその家族を含め人生を奪ったような気持ちで自分が許せません」
注)現在のマイクロ技法階層表には基本かかわり技法になく積極技法の直下にあるということは15分のロープレでは無理ということかも知れません。
■主訴・問題の把握(主訴と見立て)
CLの発した来談目的を基に面談を進め経験の再現と自己探索によってCLの価値観・考え・拘りが見えやがて主訴と背景にあるCLの問題が掴めるよう面談に務める
「CC:XXさんは人事部長という会社の立場で解雇してきたが、その人達の人生を奪った気持ちで自分が許せない、それがしこりとして残っていてお辛いのですね。
この先も解雇することを考えるとこれ以上耐えられない、いっそ辞めてしまいたい気持ちもおありなのですね」
キャリアコンサルタント面接試験の15分ではここまでと思います。
ここからは口頭試問で以下の問いに答えられることです。
■この先45分面談をどう進めていくのか?
目標:主訴と見立てが解消するような目標が言えること
方策:見立てに従って方策が言えること
いかがですか?