Q2ー1:キャリアコンサルティングをイメージで教えて?
A2ー1:お答えします。
まず、初心者の塾生を前に説明するのはマイクロ技法の傾聴と特にロジャーズの3つの態度CL中心療法をロープレでどうやればよいのか?
それから、キャリアコンサルティングとは何か?キャリアコンサルティングをどう進めればよいか?そして、キャリアコンサルタントの姿勢(心構え)です。
要はそれをロープレでどう身に付けるのかということですね。
では、キャリアコンサルティングをイメージで説明します。
<面談(ロールプレイ)の範囲>
①来談目的を芯で捉える。また曖昧なら明確する。
これが方向なので見失わないよう最後まで忘れない。
②来談者(クライエント)中心療法
「どうしてそう思うのですか?教えてください」という気持ちで問う。
受容(受け止める)・共感(リアル感)・一致(偽りのない心)の姿勢で関係構築に努める。
来談目的が「車の営業に向いていない」であれば、「一致(純粋)」の心で聴いていくのです。
・どうして向いていないのか?
・いつからそう思うのか?
・どんな車の営業をされているのか?
・なぜ車の営業マンになったのか?
・車の営業に向いていないというこの人はどんなひとだろう?
大事なことは常に来談目的に戻ることです。
③自己探索の支援でCLに気づきを促す。
④主訴(CLの訴えた問題)が見えたところで確認する。
CLの訴えた問題を確認することと過去の経験を通し拘り、やりがい、強い思いから自己概念、キャリアアンカーを理解する。
⑤キャリアコンサルタントの目、つまり常に冷静な姿勢です。
・営業に向いていないといいながらなぜ営業に就かれたのだろうか?
・管理職の昇進の試験を受けてみないか打診を受けたが自信がないのは経験がないだけだろうか?
・店長に相談したいが会う機会がないと言われるが、なぜ作れないのだろうか?
ここまでで大体15分かかります。(ステップⅠ)国キャリ
⑥見立てる(CC視点のCLの問題) キャリアコンサルタントの心の棚に上記のように感じたことは置いておきます。
⑦本質的な問題の把握 関係構築を維持(最も重要)しながら、見立てたことを自己一致の姿勢で気付きを促しながら進めて行きます。
⑧方向性の合意 もし、主訴を確認しある程度見立てができたとしたら、続けて方向性を合意し目標を絞る。
CC「上間さんは営業の役割をご存知ですか?」
CL「それが、正直わからないまま営業に就いたんですよ」
CC「そうだったのですね。それでは少し営業の役割や会社の営業方針も含め一緒に整理し今後どうしたいのか一緒に考えていきませんか?」
CL「わかりました!是非お願いします!」(合意)
ただし、本番ではこのようにスムーズに行くとは思わないでください。
反対に関係構築が崩れ、不合格となる恐れがあります。
そのためには、CLの反応(態度、表情、言葉)を見て、慌てずゆっくりと進めてください。
口頭試問で挽回してもよいのですから。
⑨目標と方策
これからの目標はCLの合意を得て、方策に入るます。
ここまでが20分(ステップⅡ)CC2級では求められます。
ただし、合格するためにはここまで行わないといけないとは決して思わないでください。
できなかったことは次の口頭試問で答えればよいのです。
3人の2級合格者の声をご覧ください。 第 25回KKさん 第 27回THさん 第 29回KKさん
<口頭試問の範囲>
①できたところ(良かった点)/できなかった(改善したい)ところ
ロープレを振り返りながら「強い思い」「自己概念」「拘り」寄り添い感、関係性を話す。
価値観、拘り、この次の展開を聴こうと思ったが時間の中ででできなかったことを話す。
②関係構築 どの程度できたか、根拠を含めて話す。(CC2級)
③主訴(CLの訴えた問題)
来談目的(例.営業が向いていない)+理由(例.頑張っているがノルマが達成できない)。
④見立て(キャリアコンサルタント視点のCLの問題)
ロープレ中に置いておいた(感じた)キャリアコンサルタントの心の棚から取り出して見立てましょう。
・自分の希望した仕事と営業の仕事が合っていない自己理解不足と思われる。
・営業の役割がわかっていない仕事理解不足と思われる。
・中長期のキャリアプランが描けていないと思われる。
⑤目標と方策(この先の45分の面談の進め方)
【目標】スモールステップで答えましょう。(CLがどうなりたいのか目標を定めます。)
相談者が今の車の営業の仕事をつづけるのかどうか納得できる働き方を自分で決めることができるようになること。
【方策】見立てと対応して答えましょう。
引き続き、相談者の仕事に向いていない気持ちに寄り添い関係構築に務める。まず、今の営業の仕事について自己概念の「人の役に立てることはないのか」ヒアリングを重ねることで、気付きを促し、自己理解を深める。また、営業の役割には「ノルマ」があり、それによって会社組織全体が成り立っているという情報提供をすることで気付きを促し、仕事理解を深める。次に営業を続けるか転職をするのかリスク(経済的、可能性、メリット/デメリット等)を洗い出し、中長期視点のなりたい姿を語って頂きキャリアプランが描けるよう一緒に整理する。その上で、相談者が納得した働き方を自律的に選択できるよう支援する。
いかがですか?
「質問は短めに!」「核心を付いた質問をしなさい!」「感情を捉えなさい!」 など小手先なこと(失礼!)に囚われず、もっと伸び伸びと自分らしくロープレ練習に取り組んで頂きたいと思っています。
「合格」は勿論人生にとって「転機」です。
自動車学校のように合格のためだけのロープレではなく、楽しく学び、困った仲間を助けながら切磋琢磨し「共に成長」して欲しいと願っています。
頑張りましょう!いつもブログで応援しています。