Q1-7:行動変容から観た動機付け面接とリフレーミングについて教えて?
A1ー7:お答えします。
2級技能士の試験、国キャリ試験も(ほぼ)終わりましたね。
今日は「行動変容から観た動機づけ面接とリフレーミング」をテーマに考えてみます。
国キャリ面接試験ではあまり問題にされませんが、実際のキャリアカウンセリングの現場では避けて通ることができません。(^^;
2級技能士面接試験、特に1級技能士面接試験では避けて通ることができないと思っています。
そのためには、以下のカウンセリングが進んでいること。
◎①カウンセラーがクライアントとラポールの形成(関係構築)ができていること。(必須)
◎②カウンセラーが主訴を理解できていること。(必須)
③カウンセラー視点のクライアントの問題が共有しつつあること。(完全ではない)
さて、この段階のカウンセリングは治療的な支援によってクライアントが行動変容すること。
ただし、行動変容は以下のステップを踏みます。
1.気持ちが前向きになる。
2.行動する気持ちが起こる。
3.実際行動する。
時間的な問題があるので面接試験では1,2の段階に入れば、展開の段階に達し、口頭試問で十分合格点に達すると思います。
実際のカウンセリングの現場では、1,2,3は必須条件ですね。
私の面接試験を振り返ると、以下のような動機づけ面接とリフレーミングを行っていたことが分かります。
◆中盤:転職について 動機づけ面接
私「転職を考えられておられますが、稟議書が承認されたらどうされますか?」
相談者「勿論、海外事業部を立ち上げたい。
前の会社で継続雇用の選択もあったが、チャンスと思い今の会社に再就職した。」
と相談者の「今の海外事業部を立ち上げたい」強い思いを聞くことができた。
つまり、「稟議書を若社長に承認してもらいたい」が「なぜか承認してもらえない」このアンビバレンスの「承認してもらいたい」に焦点を当て、動機づけを呼び覚ましています。
◆次がリフレーミングです。
1.環境面 相談者が以前勤めていた会社は大手で、海外事業部の立ち上げ企画書の承認で苦労した経験はあったが、稟議書の承認までの行程は比較的スムーズであったこと。
2.立場・責任 現在の会社の社長は40代半ばで会社を引き継いだばかりで経験が乏しく、しかもオーナー社長であることは?
3.世代間ギャップ(価値観) 社長だけでなく、会社の役員、事業部長も若くコミュニケーションの取り方は?
4.プライド 若社長との間に確執はなかったか?
◆終盤 動機づけ面接
1.環境面→2.立場→3.世代間ギャップ(価値観)→4.プライド の順に進め、相談者に振り返って頂く。
私「ここまで、いかがでしょうか?」
相談者「そうですね・・・・・・(少し苦しそう)」
私「何か言い足りないことはなかったでしょうか?」
相談者「そうですね・・・・・・・(振り返えられる)」「前職とは全然違いますね?」
私「前職と全然違うとは?」
相談者「会社の規模、企業文化も違うし・・・私の立場も違う・・・」
私「それをどう思いますか?」
相談者「今の若社長は正直よく知らないですね」
私「よく知らない・・・とは?」
相談者「む~1対1で話したことはありませんね。」
私「小林さん・・・心を開く・・・できそうですか?」
相談者「・・・できるかな?」
私「(社長に)歩み寄ることはできそうですか?」
相談者「こちらから何が問題なのか、真摯に社長に向き合う・・・ですね・・・やってみます!」
以上のような行動変容(意識変容)がありました。
いかがでしょうか?