CDA2次試験「感情を拾う意味」

2015年10月29日 07:36

朝晩が寒くなってきましたね。

さて、今日は「感情を拾う意味」を考えてみます。

来談者の情動の世界を正確に感じとる技法は、共感を高めるに、もっとも重要な技法といえよう。

とアイビーは「マイクロカウンセリング」の"感情の反映"で答えています。(つづけます)

一般に私たちは情動的・感情的レベルを語ることは困難である。
というのは、私たちは人生の早い時期から、感情をコントロールするということを教えられている。
事実、感情は私たちの知的作業を邪魔し、しばしば曖昧で、その思考過程を混乱させる。

それゆえ、有能なカウンセラーには、理論的背景には関係なく、クライエント自身がその生活における情動面を理解し、それに取り組むことができるよう援助することが必要とされる。

非常に有効な方法の1つは、クライエントを聴き、またそれに応える。
"あなたが感じ知覚している世界を正確に感じとることができます"ということをクライエントに伝え返すのです。
そうすればカウンセラーは、クライエントを、より完全な自己への気づきや自己理解の方向へ促すことができる

もっと明確にいうなら、この技法では、クライエントの話す内容や決定に、ただかかわるというのではなく、むしろ表現される感情に気づき、それに反応する(伝え返す)ということが重要なのである。

クライエントが言語化していることは、メッセージの内容部分なのである。
カウンセラーはそのメッセージをどのように伝えているのかを聴かなければならない

たとえば、クライエントがその熱意を伝えるときには早口に、そして落胆を語るときにはもっとゆっくり話すかもしれない。
カウンセラーが注目しなければならないのは、コミュニケーションにおけるこのような感情部分である。

感情を拾い伝え返すことはもっとも共感を高める技法」とアイビーは言っています。
JCDAの「経験代謝」ではCLの語る経験で表われた感情や思考(自己概念の影)に問いかけることで自己概念が表われてくる(意味の出現)。

傾聴で感情を捉えることは「深い共感」と「自己概念を知る」ことにつながる「大切なキーワード」であることが理解できます。

いかがですか?
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