5.1級キャリアコンサルティング技能士面接試験対策(2)

2024年04月07日 06:38

今日も面接試験についてお話します。

5.1級キャリアコンサルティング技能士面接試験対策(2)

今日は2級と1級の評価区分の比較から考えてみましょう。

3)【2 級実技(面接)試験の評価区分とその内容】

基本的態度:キャリアコンサルタントとして自分をありのままに受容し、言語・非言語で表現し、多くの場合、一致していること。また、必要に応じて相談者の個別問題に応じた支援(助言・情報提供等)を適切に行うことができること。

関係構築力:キャリアコンサルタントとして、相談者に対する受容的・共感的な態度及び誠実な態度を維持しつつ、様々なカウンセリングの理論とスキルを用いて、相談者との人格的相互関係の中で相談者が自分に気づき、成長するような相談を安定的に進めることができること。 

問題把握力:相談者が表現した内容から、相談者が相談したいことを把握し理解するとともに、相談者が訴えている以外の相談者の問題を把握しており、推論の根拠も説明できること。 

具体的展開力:相談者との関係性を意識しながら面談を進め、相談者の訴えを理解した上で適切な目標を設定し、キャリアコンサルタントとしての対応を適切に選択し、対応できることで、相談者に気づき、変化(問題に対する認知の変化、自分または重要な他者に対する認知の変化、自己の表面的な表現から内面表現への変化、具体的行動や意欲の変化など)が起こること。

となっています。では1級と何が違うか私の経験を踏まえ考えてみます。

(4)【1 級実技(面接)試験の評価区分とその内容】から2級との違いと1級の視点

基本的態度:自分の強みや弱み、自分の感情と相手の自分への感情を受容し、指導中の自分の行動の適切性を評価できること。キャリアコンサルタントとしてのあるべき姿を理解し、それに近づく努力を実践するとともに、周囲への啓発を行っていること。自分の改善点に気づき、向上のために自らのゴールを定め、学ぶとともに実行していること。

ここは2級と相当違うと感じられると思いますが、私は2級と同様来談者中心療法の自己一致の姿勢でロールプレイを通し、事例相談者への関わりをキャリアコンサルタントとして実践し、口頭試問でそれを上記の考えに基づき面接官に答えられたかによると思います。私の事例相談者に対する関わり方は指導者だからと言って「上から目線の指導ではなく、温かい人間性を持って共に成長していく態度」で関わっていただきたいと思います。

関係構築力:相談者との人間関係(職業専門家に向けた育成効果の高い関係)を構築し、事例相談者に気づきや成長を促す関係を作ることができること。キャリアコンサルティングの進め方を体系的に理解したうえで、キャリアコンサルタントとして、事例相談者に対する受容的・共感的な態度や誠実な態度を維持しつつ、事例相談者が面接の課題に気づき成長できるよう、様々な理論とスキルを用いることができること。

ここは基本的には2級と同様にロールプレイを通し、キャリアコンサルタントとして、事例相談者に対する受容的・共感的な態度や誠実な態度を維持しつつ、事例相談者が相談者への面接の課題に気づき成長できるよう、様々な理論とスキルを用いることができることです。そのためには自分のカウンセリングの強みを最低1つはマスターしてください。面接官を前にそれを実践し、口頭試問でも答えられれば良いと思います。私は事例相談者に気づきを促すためには、情報提供や自己開示などの軽めの積極技法を使います。本質的な問題に入り関係構築ができていれば「そうなんですよね」と言って頂けることが多いです。間違ってもこの段階で『提案』はしません。

問題把握力:事例相談者が担当している相談者や事例相談者の状況を客観的に把握し、事例の本質を掴むことができること。事例相談者の能力やスキルを客観的に把握し、育成的な視点で事例相談者が取り組むべき問題を特定することができること。事例相談者の問題を明確化し、状況や環境に適した問題を共有化することができること。

2級と同様ですが違いは、事例指導者が事例相談者の行ったカウンセリングの本質的な問題を掴み、事例相談者が取り組むべき問題を特定し明確化すること。それを般化し共有できること。私は事例相談者の「一致の姿勢」ができていないことを説明し、ケース記録から具体的にはどこかを一つひとつ説明し、事例相談者自身がそれに気づかれ、「わかりました」「どうすればよいか」と言われたので理論的な考え方と実際のスキルを身振り手振りで真剣に説明し、行動変容(気持ちが前向きに変わる)の手応えを感じました。目標設定後、般化の途中で終わりましたので残りを口頭試問で答えました。

具体的展開力:事例相談者の問題を解決するために、適切な目標を設定し、効果的な指導を企画することができること。事例相談者に対して、適切でわかりやすく、理論的・具体的な説明を行うことができること。指導プロセスにおける個々のセッションの中で、事例指導者が企画した指導方法を効果的に遂行するために、専門的な介入を行うことができること

事例相談者に対し、問題を解決するために適切な目標を設定し、効果的な指導を企画することができること。となっていますが、私はロールプレイ上でできなくても、目標設定(最低限の方向性)に事例相談者の合意が得られれば般化の途中でも、残りは口頭試問で答え、事例指導者に適した指導方法ができれば、基本的態度、関係構築力、問題把握力を含め総合的に判断され、合格点は頂ける可能性があると思っています。

いかがでしょうか?

ここに書かれている【評価区分とその内容】は2級とは相当違い厳しいと思われるかもしれませんが、各評価の合格点は60点以上です。
2級と同様必須と思われることは外さず、残りは口頭試問で答えられるように、自己研鑽を重ねて頂きたいと思います。
必須とは最低限の基本的態度、関係構築、問題把握は外さないようにしていただきたいと思います。

次回も引き続き対応したいと思います。

◀前へ 次へ▶