論述試験対策のための用語集

2024年09月07日 12:16

間もなく国キャリア、2級技能士、1級技能士試験の応募が始まりますね。
今日は合格を左右する
論述試験対策のための用語集」として、用語の意味やその活用例(☞)をアップしました。

現実吟味とは
現実に存在している・起こっている事柄と客観的・合理的に適合した認知を成立させることであり、現実と非現実を区別する働きである。
具体的には,自分のおかれた状態、自分と他者との関係、現在とるべき行動目標などについて、現実と対応した認識、 判断を行えることである。
 ☞活用例「不協和や葛藤を伴うかも知れない現実吟味に対峙できないでいる。」 

観察、洞察とは 
観察はあくまで「表面的な部分を注意深く見る」という行為ですが、洞察は「物事の見 えていない部分まで見抜く」という行為を指します。
☞活用例「問 2(見立て) に上げた問題点について観察、洞察する」

職業観とは
職業や勤労についての知識・理解及びそれらが人生で果たす意義や役割についての個々人の認識であり、職業・勤労に対する見方・考え方、態度等を内容とする価値観である。
活用例「職業観や働くことに関する意識が浅く…」

意識(行動)変容とは
人の行動が変わることです。行動するという意識や習慣が変わるには、5つの段階があります。
段階に沿って適切な介入を行い、相手が自発的に行動を起こすよう促すことを「行動変容を促す」と言います。

行動ステージ1:無関心期→現状を認識させる。行動を変えたら起こるポジティブな変化を示す。
行動ステージ2:関心期→課題を認識し、変化する必要性を自ら意識する。ビジョンを描く。
行動ステージ3:準備期→具体的な行動のアプローチを考える(ステップを理解させ、自分にもできそうだと思わせる) 。
行動ステージ4:行動期→行動を褒める。変化を認める。成功体験にする。
行動ステージ5:維持期→適切なフィードバックや効果測定を行い、スキルの定着を促す。

・計画的偶発性とは
個人のキャリアは偶然の出来事の積み重ねによって決定されるという前提のもと、その偶然をチャンスと捉え活かすことで、自分のキャリアを良くしていく考え方を指します。(ジョン・D・クランボルツ)

・積極的不確実性とは
将来の不確実性をありのままに受け入れて前向きに捉えることで、新たな意思決定を行っていく考え方のこと。 (ハリィ・ジェラット)

・キャリア・サバイバルとは
クライアントが働く中で譲れない価値観やキャリアアンカーと、組織のニーズのすり合わせを意味する。(エドガー・シャイン)
クライアントはキャリア・サバイバルの問題を抱えており、管理職かスペシャリストかプランニングが不足している。
☞管理職とスペシャリストのそれぞれに選択した場合、キャリアアンカーに照らし合わせ、プランニング(予測)をしてみる。

・自己理解不足の活用例
苦労を乗り越えて積み上げてきた経験や強みに対する認識が弱く自己理解が不足 している。
 キャリアの棚卸しを行い、これまでの成功体験をヒアリングすることで強みについて 気付きを促し、自己理解を深める。

・仕事理解不足の活用例
営業成績を上げられないのは経営の知識が不足していると思い込み、なぜ先輩たちが堂々とお客様と渡り合えるのか、仕事の進め方や自身の役割についての認識が十分でなく仕事理解が不足している。
上司に今の自分に期待する役割を確認するとともに活躍している先輩に仕事の進め方についてインタビューすることで自分に求められていることは何か、それを実現するために不足していることは何かを考えていくことで仕事理解を促す。

・コミュニケーション不足の活用例
上司や同僚、家族と仕事や介護についての相談ができておらず、周囲とのコミュニケーションが不十分である。
父の世話について家族で話し合ったり、地域包括センターに相談するなど、周囲の支援を受ける情報を収集していただく。

・ライフキャリアビジョンの活用例
実家に戻った後の生活や仕事について「田舎は生活費が安い」とか「30年の営業経験で仕事は何とかなる」と考えており、中長期視点のライフキャリアビジョンが描けていない
 地元での介護や転職に関する情報を収集し、意思決定する上での選択肢の幅を広げるための行動を促す。将来のありたい姿の実現に向けてライフキャリアビジョンを描く。

その他の良く使う用語

・モラトリアム:猶予期間(エリクソン)
・リフレーミング:思い込みや固定観念を別の視点から捉え直すことで、新しい見方を得る思考方法を指します。
・準拠枠: 対象を認識する際に使われる判断の枠組みのこと。
・アイデンティティ: 自分が自分であること、さらにはそうした自分が、他者や社会から認められているという感覚のこと。自我同一性とも呼ばれている。
自己覚知: 自分自身の考えや感情、知識や技量などを客観的に理解し、把握しておくことです。自己覚知をすると、自分の感情の変化や反応を予測したり、他者に対する自分の考え方や対応の根拠を自覚したりすることができます。
・ロールモデル: 一般的に「模範となる人物」のこと。
次回も追記していきますのでお楽しみに!(^^♪