動機付け面接(MI)について
1級でも2級でもカウンセリングにあたって常に「行動変容」を意識して対応してきました。
特に動機付け面接は「行動変容」には有効に働くカウンセリング技法だと思っています。
そこで今日は動機付け面接(以下MI)の考え方とスキルについて『カウンセリング心理学ハンドブック』から紹介します。
1、両価性、チェンジ・トークと維持トーク
変化へ向かおうとする言葉は「チェンジ・トーク」と呼び、現状維持をよしとする言葉は「維持トーク」と呼ぶ。
MIの目標は、クライアントの「両価性(アンビバレンス)」を明確にした上で、チェンジ・トークを引き出すことだといってよい。
カウンセラーには、クライアントの変化の兆しのチェンジ・トークを認識し、それを強化することが求められる。
2、5つのカウンセリングスキル
MIで用いられる、コアなカウンセリングスキルには「開かれた質問」、「是認」、「聞き返し」、「サマライズ」、「許可を得ての情報提供と助言」の5つがある。
1)開かれた質問
「はい」「いいえ」で答えられない質問である。クライアントが自由に答えを選ぶことができる質問だ。
2)是認
クライアントが持っている強みやリソースといった面に目を向け、ポジティブなコメントを発信することである。
3)聞き返し
クライアントの言葉をそのまま、あるいは別の表現に言い換えて返すことである。聞き返しは、MIの全プロセスにおける要である。
聞き返しの神髄はクライアントの言葉の意味を推測することにある。
4)サマライズ
クライアントが今までに話したことをカウンセラーが簡潔にまとめることである。
5)許可を得ての情報提供と助言
MIではカウンセラーがクライアントに情報提供やアドバイスを行う場合、事前に許可を得る必要がある。
与えられた情報をどう活かすかをクライアントが自分で考え、自分で選択するのを大切にしなくてはならない。
3、4つのプロセス
MIでは、「関わる」、「フォーカスする」、「引き出す」、「計画する」というプロセスをとる。
1)関わる
カウンセラーとクライアントの間で信頼関係に基づいた作業同盟を確立する段階である。
2)フォーカスする
クライアントが話そうとしているトピックを特定し、焦点を絞っていくことである。
3)引き出す
変化を支持する意見を、クライアント自身の口から引き出すことである。クライアントの変化への動機づけを確認することであり、MIの中核となるプロセスである。
4)計画する
クライアントが変化の方向に動き出した段階で、具体的な行動計画を立てることである。
MIでのカウンセラーの役割は、クライアントの内部にある深い井戸から水を汲み上げるように引き出すことにある。決してクライアントの空のカップに、カウンセラーが水を注ぎ与えるのではない。
以上をご紹介しましたが、来談者中心療法療法、マイクロカウンセリング技法、システマチックアプローチにも通じる考え方ですね。
次回は、具体的に逐語録に起こしてみたいと思います。お楽しみに!(^^♪