キャリアコンサルタント「CC視点でライフプランの問いかけが必要だったかなと思っていますがどうでしょうか?」

2021年01月23日 14:12

今日も前回のTYさん(山本さんのケース)のQ&Aの続きです。

ケース:山本 武 55歳、妻54歳(主婦)と二人暮らし、子どもは既に自立。

大手の電機メーカーに33年勤務。

私:他にはわからないことがありましたか?

TYさん:退職後の生活で、継続雇用を断り、学び直しを考えていらっしゃいましたが、山本さんの考えを家族の反応やどのように受け止めているのかを聞けなかったと思ったのですが、相談者の周辺の事を聞いていくと、主訴から離れてしまうような気もしてしまって...。でも、CC視点でライフプランが不明確と考えているので、問いかけが必要だったかなと思っていますがどうでしょうか?

私:わかりました。

家族のことは時間があれば聴く程度で良いと思います。
また、CC視点のライフプランが不明確の根拠をCLが「定年後はどうしてよいか」とか「臨床心理士になった先もわからない」と言っていますので口頭試問でそれを答えられればよいと思います。

今後、このようなケースは良くありますがCCとして、求められている15分という縛りの中でやるべきことは、
①関係性を築きながら、
②主訴を深く知り、
③CLが何を大事にしている人か(自己概念、キャリアアンカー)を理解し、
④自己探索で気づきを促す。

――このあたりで15分になってしまうので、残りを口頭試問(⑤⑥⑦)で答えます。

⑤CC視点のCLの問題を確かめることをやって行きます。
⑥方向性(目標)を出して合意
⑦方策(◎自己理解→仕事理解→コミュニケーション→中長期視点等)をだして合意
⑧結果的にCLが行動変容(前向きになれる!元気になる!)すること。

今回のケースは①②はOKですが、③④の問いかけが少なかったと思います。

TY:そうです、わたしもそうだと思います。

私:ちなみに、CC2級では20分のロールプレイで①②③④は必須(多分?)で⑤⑥⑦⑧までが求められます。
国キャリ(標準レベル)の延長線にCC2級(熟練レベル)があると考えてよいと思います。

そのためにも来談目的を捉え、深い信頼関係(受容・共感・一致)を構築しながら、主訴を深めることがCCに求められます。

しかし、できなかったとしても口頭試問で①②③④⑤⑥⑦を答え、客観的にCCとして自分を捉えているか試験官が評価し合否を決めることになると思います。

繰り返しですが、CC2級ではロールプレイで①②③④ができてないと合格は厳しいと思います。
最近CC1級の先生から言われたことですが、CC2級の試験ではCCの提案が運よくCLが合意できたとしても、「面接官は『この人はキャリアコンサルタントとして任せて大丈夫か』を判断している」と解釈しました。

いかがでしょうか?

TY:たいへんですね。合格できますでしょうか?

私:大変だと思いますが、国キャリはキャリアコンサルタントとしての通過点で合格点に達していれば合格はできると思います。

それで終わりではなく通過点に過ぎないので、その後も切磋琢磨してスキルアップが大切ですよ。

TY:わかりました。頑張ります!

私:頑張りましょう!