キャリアコンサルタント「現在のお仕事を伺っていくのは、主訴から離れてしまう…?のでしょうか。」
第16回のキャリアコンサルタントにチャレンジされる塾生さんからロールプレイ後、問い合わせがあり、本人の承諾を得てアップしました。
ケース:山本 武 55歳、妻54歳(主婦)と二人暮らし、子どもは既に自立。
大手の電機メーカーに33年勤務。
TYさん:今回の山本さんですが、「役員への道がなかった」事や「入社当時から希望していた部署ではなかった」事「継続雇用は断っている」事などから、あまりいい印象をもっていないように受け止めたので、現在の仕事内容を問う理由は、退職後のキャリアプランに活かせる何かを発見できるかもしれないと思うのですが、山本さんは退職後、臨床心理士などの人を助ける支援を考えておられるので、現在のお仕事を伺っていくのは、主訴から離れてしまう...?のでしょうか。
私:ここで、主訴とはなんでしょうか?
主訴は端的には「CLは55歳で後5年で定年退職を迎えるがどうしてよいかわからず不安である」ですね。
その理由は「役員への道がなかった」「継続雇用は断っている」「入社当時から希望していた部署ではなかった」 事などの過去の出来事とCLの思いを話してくれています。
主訴の「どうしてよいかわからず不安」と「今の仕事を含め出来事」が繋がっています。
CCはそのことを捉え、何があったか今の仕事を含め出来事を聴いてCLに語ってもらうことで、気持ちを整理していただくこととCCが自己一致する必要があると思います。
確かにCLは、あまり聞いて欲しくはない気持ちだとは思いますので、友人であれば本人自ら話してくれるのを待つかも知れませんね。
しかし、CLは悩んで迷って不安で困っているからこそキャリアコンサルタントを頼って尋ねてきますので、自己一致の姿勢で踏み込むことが求められます。
また、「役員への道がなかった」「入社当時から希望していた部署ではなかった」「継続雇用は断っている」事まで話していることから信頼関係が築けていると思いますので大丈夫です。
それが友人とキャリアコンサルタントの違いだと認識してください。
それに、今回提出していただいたTYさんの逐語録の改善案には「先が見えなくなったとは、どういった事ですか?」と尋ねられているので、そこから今の仕事に繋がったはずなのでGOOD!ですよ。
いかがですか?
TYさん:わかりました。
私:はい、今日はここまでにします。