「自己は外側から内に向かって作られる。」
お盆は過ぎましたが、暑い日が続きますね。国キャリと2級試験結果が間も無く発表の日を迎えますね。
今日はお盆休みに図書館の本を読んでいて出典を忘れましたが、気になる言葉がありましたのでご紹介します。
「人は話すことによって自分自身を実在のものとするが、自己を構成するためには、人は言語だけではない何かを必要とする。人は内省する経験、特に対人関係の経験を必要とする。
なぜなら自己は外側から内に向かって作られ、内側から外に向かって作られるものではないからである。」
塾生さんからいろんな質問を受けますが、特にカウンセリングは本を読んだだけでは身につきません。上記の言葉に「人は内省する経験、特に対人関係を必要とする」。当たり前だと思いますが、ロールプレイから失敗を繰り返し、逐語録にし内省する(気が付く)経験ですね。そして、もう一つが対人関係ですから、特にロールプレイは色んな価値観、経験、性別、年齢、キャリアアンカー、自己概念等を持ったクライエントの話を聴きながらカウンセリングの経験を積み、身につける必要があることがわかりますね。
以下はネット検索で「経験」について書かれたもので出所は忘れましたが、
「お風呂に入っているまさにその瞬間はまだ『経験』とはいえないのだが、お風呂から出た後で『今日のお風呂はいいお風呂だった』というように、意識によって後で振り返られたときに、それははじめて『お風呂に入った』という経験として蓄積されるものになる。」
ここの大切な言葉は『振り返る』ことですね。ロールプレイを行っただけでなく、指導者からの振り返り、録音から振り返り、逐語録によって振り返る。そして『気付く』という蓄積を行っているのだと思います。つまり、ロールプレイの回数だけでなく、『振り返ることで気付きが生まれる時間も必要』であるということですね。
最後の言葉に「なぜなら自己は外側から内に向かって作られ、内側から外に向かって作られるものではないからである。」とあります。これは本を読んだことや指導を受けたこと以上に『経験を振り返って気づいて自分のものに(会得)する』ことなんでしょうね。
以上、経験することの意味をロールプレイと重ねて考えてみました。