キャリアコンサルタント面接試験「共感(共感的理解)の意味はリアル感」

2017年07月16日 15:29

それにしても暑いですね。今日は図書館に避難して、ブログを書くことにしました。

さて、初めてのレッスンで必ず説明するのが受容・共感・一致のCL中心療法です。
今日は「共感」共感的理解について考えてみましょう。

「共感」共感的理解

その人(CL)のされたことと、私(CC)のしたことがよく似ていて共感できるのでなくて、その人のしたことと、私の体験とは相当違うのだが、あるいは、違うが故に、その人と同じ価値観やものの見方、考え方、感じ方を共通に感じ合おうとして、丁寧に相手に伝え返していく

では、実際のロープレでどうすればよいのでしょう。

ケース1:

プロフィール1:上間 光 23歳(男性)、4大卒、車の営業マン。独身。

来談目的1:「この4月に入社して半年、車の営業マンをやっています。自分はこの職に向いていないと感じています。」

ケース2:

プロフィール2:山本 武 55歳(男性)、4大卒、大手電機メーカー勤務。妻と二人暮らし、子供二人は既に自立。

来談目的2:「私、今経理部長をやっていますが、後5年で定年退職を向かえるんです。そのことを考えると不安でしょうがないんですよ!」

ケース3:

プロフィール3:桐原 幸 10歳(男性)、小学校4年生。両親と弟の家族4人。

来談目的3:担任「この子昨日家出したんです!ご両親から依頼があって聴いてもらえませんか?」

では上記のケースではどう共感(共感的に理解)するか?
皆さんはプロフィールを読んでどう感じますか?
皆さんは来談目的を読んでどう思いますか?

それぞれのケースについて一緒に考えてみましょう。

ケース1

プロフィール1:上間 光 23歳(男性)、4大卒、車の営業マン。独身。

『私も社会人一年生の時は右も左もわからず、がむしゃらにやっていたなぁー、上間さんもそんな状態かなぁー』

CL「この4月に入社して半年、車の営業マンをやっています。自分はこの職に向いていないと感じています。」

『上間さんは半年車の営業マンをやられて、向いてないとはどういうことだろう?聴いてみよう!』

CC「上間様は、この4月入社され半年、車の営業をされているのですね。(はい)

でもご自分はこの職に向いていないと感じていらっしゃる?(ええー)...もう少し詳しく教えていただけますか?」

ケース2

プロフィール2:山本武 55歳(男性)、4大卒、大手電機メーカー勤務。妻と二人暮らし、子供二人は既に自立。

『そろそろ定年で第二の人生について考える時期かな?大手電機メーカーだから、経済的には大丈夫かな?』

CL「私、今経理部長をやっていますが、後5年で定年退職を向かえるんです。そのことを考えると不安でしょうがないんですよ!」

『やっぱり、後5年で定年退職されるんだ、何が不安なのかな?再雇用はうけられないのかな?聴いてみよう!』

CC「山本様は、今経理部長をなさっており、後5年で定年退職を向かえられるのですね。(はい)…で、そのことを考えると不安でしょうがないと…(そうなんです)…もう少し詳しく教えていただけますか?」

ケース3

プロフィール3:桐原 幸 10歳(男性)、小学校4年生。両親と弟の家族4人。

担任:この子昨日家出したんです!ご両親から依頼があって聴いてもらえませんか?」

『へー最近10歳の子の家出ってあまりきかないが、昔私も家出したことがあるけど、あの時はよく反抗していたなぁ…今思えば"自立心"だったような気がする。桐原君もそうなのかな?』

CC「桐原君、その椅子へ掛けてね。(座る)...どうしたの?」

共感的に理解しようとする姿勢は私の体験、私が勉強してきた知識、小説、映画、上司、先輩、後輩、両親の事などを総動員して決してCLとは違うかもしれないが、リアル感を持って対応するとき、CLは『この人は私のことを理解しようとしている』と感じ始めるのではないか?

プロフィールに書かれていることを決して物語と捉えるのではなく、リアル感をもって捉えようとする姿勢で臨むことを共感的に理解することではないかと思っています。

いかがですか?

ロープレが分からなくて困っている方へ、是非、試して頂き、リアル感を持って対応する時、CLがどう変わったか、実感して頂きたいと願っています。

暑い夏を頑張りましょう!